墜ちたときに聴く言葉

 神様って気まぐれだからね。

この世界は二回目のものだから、一度絶望して、終わって、もう一度初めからやり直しの世界。

 一つ、下に落ちている間は考えなくてすむんだ。

わたしは、一分も、一秒も、働いていない時間が要らない。少しでも要らない。

 そんな顔をするなら、勇者なんてやめてしまえ。何よ好き放題、

勇者だって落ち込むことあるのよ。

 そうだ、わたしは、私だけは勇者でないといけない。当たり前に、腕を切られても、

時間がなくても、人がいなくても、助けなんてなくても、勇者だから。当たり前に、

何でもできて当たり前ことがたくさんあるんだ。