何もかも捨てて、失って、私は初めて生きてもいい

 わたしの世界の景観

彼女は生きていてはいけない存在であり、生ける災い。だから、どうして。

理由なんて必要のないことかもしれない。特別な存在でもないし、彼女がこの世界でどう生きようと、彼女の存在が悪であることに変わりない。

 

 彼女が生きてもいい、ただ一つの方法が捨てる事。精神も肉体も、すべて捨てて生きる事。何もかも失って、彼女の世界は初めて安定し、平和な落ち着いたものに変わっていくことができる。彼女が幸福になることは決してないし、彼女が死ぬべきだという事実もまた変わらない。

 それでも、生きていたいから、わたしは、今日も失い、捨てて、変わり続ける。

わたしが存在できる方法は、一つ。すべては失うこと、捨てること、変わり続ける事。