早朝のセブンイレブン、アルバイト中の美しい容姿の女の子はいったい誰でしょう?
そうわたしです。駐車場のお掃除をして、徘徊していると、建立に背を預けて目をつむる女の子です。話を聴いたら、彼女は捨て猫一族のすてちゃん、ではなく、
親族が突然姿を消してしまったから、コンビニに来たよ。ということ?
理由など地獄に捨ててしまえ、彼女の姿を見た時からわたしは彼女を助けることに決めていた。だって、その女の子は瞳の奥底まで真っ黒い闇で包まれていて、それから、
体中、真っ赤に染まった姿をして泣いていたから。彼女が手にしている血の付いたナイフを視れば私も察するよ。けど、女の子はランのセルを背負った小さな子だったから。
血液に動揺なんかしないけど、私の瞳からも自然と涙があふれた。
今日、この女の子に出会えた奇跡に感謝しよう。わたしは彼女に特別な感情はない。
ただ、本日の話題、ニュース、過去の出来事のひとつでしかない。彼女の人生に、未来に、過去に、そのすべてに私は干渉するつもりなどないのだ。いいや、なかった。
私の跡を追って、話しかけてきた店長は、血の付いた女の子を視て話しかけてしまったのだ。その刹那、その店長であった肉の塊は、粉になって消えていった。彼の記憶とともに。もしも、そんな悲劇があったなら、この後、わたしがこの殺人鬼の女の子と
一緒に暮らすような物語には、ならなかっただろう。
実際には、店長に話しかけれた女の子は、アルバイト中の全く知らない私に向かって
「お母さん、早く帰ろう」と言ったのだ。この後の展開など簡単で質素だと思う。
私は、どうやら彼女の母親らしい。つまり、そういうこと。
私もまた、親を殺した彼女の、娘の共犯になることになった。
私の懺悔を聴いてくれるのなら、